補足:がっかりした女王蜂

女王蜂は市川・石坂映画の中でも特に私が気に入っている作品。稲垣吾郎版は星監督が市川監督をかなり意識して作っているので期待していました。実際、前回までの2つはいかにきれいな映像を見せるかという熱意が伝わってくる作品で、大歓迎しながら見ていました。しかし、今年のお正月放送、3作目は落胆しました。映像ばかりにこっていて、肝心の謎解きがほとんどされなかったからです。前振りも証拠も本人の自白もなく、「彼が犯人だと思うので一緒に心中します」という手紙だけでその人が犯人だ、というのは推理物ではありません。これを見た後、市川映画が美しいだけではなく、ちゃんと謎を説明している事がよくわかりました。よかったのはミッチーのダンスだけでした。